農耕トラクタで、C条件(誘導車の配置義務)が付いてしまう問題

通行条件とは

特殊車両通行許可申請の審査の結果、通行に条件がついて許可が下りるケースがあります。

道路管理者は車両の特殊性、通行する道路の状況を鑑み、柔軟に通行条件を決定することができます。

条件重量に関する条件寸法に関する条件
A条件条件なし条件なし
B条件徐行、連行禁止徐行
C条件徐行、連行禁止、誘導車徐行、誘導車
D条件徐行、連行禁止、誘導車、併進禁止、その他なし

市町村道では大体C条件が付いてしまう

ある市町村では、道路幅が5.5m以下の場合は、「C条件(誘導車の配置)」が付いてしまいます。

農耕トラクタが走行する市町村道は、道路幅が狭いため、多くのケースで誘導車の配置が必要になってしまいます。

誘導車の配置は現実的ではない

農耕トラクタも特車申請をしてくださいと国と言われても、誘導車の配置が義務ならば、現実的ではありません。

【誘導車の要件】

  • 特殊車両ではない
  • 国交省HPに掲載された講習を受講した者(有効な修了証を有する者)が運転すること

▲トラクタの運転の度に、上のような誘導車と運転手を確保するのは困難でしょう。

誘導車の配置を緩和する管理者もある

北海道の国道を管轄する北海道開発局では、実情を踏まえ、C条件でも誘導車の配置を緩和する独自の措置があります。

また一部の市町村も同様の対応をとっていると、国土交通省道路局の担当官がおっしゃておりました。

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しかし、この緩和措置は国からの通達等があるわけではなく、道路管理者(北海道開発局など)の裁量によるものです。

そのため、他の市町村に強制できるものではありません。

誘導車の配置について各市町村の見解

誘導車の配置について、北海道開発局では誘導車の配置の緩和措置があることを伝えたうえで、各市町村の担当官に見解を聞いてみました。

市町村見解
札幌市そもそも農耕トラクタの申請がないため、内部で議論になっていない
江別市緩和の根拠がなく、市としても緩和して事故が起きた時の責任をとれない
恵庭市そもそも農耕トラクタの申請がないため、内部で議論になっていない
由仁町農耕トラクタの許可経験がないため、何とも言えないが、国や開発局の規定を準用する可能性はある

誘導車の配置の緩和を一般的にしなければいけない

国交省は、農家の方にもしっかりと特車申請をしてもらえるように「農耕トラクタの特車申請マニュアル」などを作成し公開しました。

手続きも可能な限り簡素化し、各道路管理者への不必要な資料を求めないように周知も行っております。

しかし、申請をして「C条件=誘導車の配置」となれば、申請する人はいないでしょう。

誘導車の配置は現実的ではないと考え、北海道開発局のように「農耕トラクタの誘導車については緩和している」管理者もあります。

まずは手続きを簡素化するよりも「農耕トラクタの誘導車の緩和措置」の周知をすることが最優先と考えます。