ドローンスクールって実際、どんなことが学べるのか気になりませんか?
「国家資格(技能証明)を取る人が通う場所」と思いがちですよね。
「許可があれば飛ばせるし…わざわざ通う意味あるの?」と思う方も多いと思います。
そこで今回、実際にスクールに通って、何が学べるのかを調査してきました。
通ってみた結論、資格のためだけじゃないメリットが想像以上にありました。

行政書士 中島北斗
この記事では、ドローン法務に10年以上携わる行政書士が、実際にドローンスクールに通った体験をもとに、学べることとメリットをまとめます。
ドローンスクールに通う制度的メリット
ドローンスクール(登録講習機関)に通う制度的なメリットは、国家資格(技能証明)を取るために必要な実地試験が免除されることです。
国家資格(技能証明)を取得するためには、学科試験・実地試験・身体検査の3つを受ける必要があります。
そのうちの実地試験は、日本海事協会で一発試験を受けるというルートもありますが、スクールで講習と修了審査を受けることで、実地試験がまるごと免除されます。
車の免許でいうと、一発試験で挑むのか教習所に通うのかといったイメージです。
一発試験はかなり難しいので、ドローンの国家資格(技能証明)を取るために、スクールに通うケースが多いです。
ちなみに、国家資格(技能証明)があるとさまざまなメリットがあります。
ドローン国家資格(技能証明)のメリット
ドローン国家資格(技能証明)のメリットは大きく分けて3つあります。
ドローン国家資格(技能証明)のメリット
最近では、入札の要件になることもあります。
詳しい国家資格(技能証明)のメリットについてはこちらの動画をご覧ください。
スクールに通って調査してみた
制度面のメリットはよく知られている一方で、「実際に何を学べるのか」「国家資格の取得以外にどんなメリットがあるのか」は、通ってみないと見えにくい部分です。
そこで今回、行政書士本人が実際にドローンスクールに通い、現場の内容を調査してきました。
今回お世話になったドローンスクールは「北海道スカイビュー」様です。
筆者はドローン専門の行政書士として10年以上業界に関わり、法務はもちろん、操縦についてもそれなりに自信がありました。
しかし実際に通ってみると、「ここは甘かったな…」と感じる点がいくつも浮き彫りになりました。
ここからは、そうした反省も含めて、体験ベースで赤裸々に公開します。
実際にスクールに通って感じたメリット8つ
スクールをオススメする理由は主にこの8つです。
スクールをオススメする理由
これをまとめると、「試験対策・操縦スキル・安全意識」を、同時に体系立てて学べるということです。
ここからは実際に通って良かったと思ったメリットについて、具体的なエピソードも含めてご紹介します。
操縦の“クセ”を客観的に修正できた
私は10年以上ドローンに関わってきましたが、操縦はずっと独学でした。送信機は親指でスティックを操作するスタイルです。
ところが講習を受けてみると、この持ち方だと機体によってはスピードが乗りすぎたり、スピードコントロールなど細かい動きが難しくなったりすることが分かりました。自分では気づかない“クセ”が出ていたんです。
講師の方が操縦の様子を見ながら、いくつかの持ち方を試させてくれました。
その結果、私の場合は「親指で操作しつつ、スティックの上に人差し指を軽く添える」持ち方が一番安定しました。
持ち方に正解・不正解はありません。ですが、客観的に見てもらいながら自分に合う持ち方を見つけられたのは、大きな収穫でした。
飛行前点検の精度が一段階上がった
法令では、飛行前に機体の点検を行うことが求められています。
私はこれまで、自分の機体を自分で使う場面が多かったこともあり、モードの確認がおろそかになることがありました。
しかし、機体を変えたときなどイレギュラーがある状況で、モード確認を怠ると、思わぬ挙動につながり事故の原因になり得ます。こうした「いつも通りだから大丈夫」という確認不足は危険です。
講習では訓練の一環として、短時間で何度も飛行前点検を繰り返します。そのおかげで、確認の手順が“作業”ではなく“習慣”として体に染み込みました。
実務に即した安全確認が身についた
この点は、個人的に「スクールの価値が大きい」と感じたポイントの一つです。
今回受講した北海道スカイビュー様では、試験項目ではないものの、現場では必須として次の確認が徹底されていました。
・リターントゥホーム(RTH)の帰還高度
・不具合が起きたときの機体の挙動
・緊急停止コマンドの確認
こうした“現場知識”を、飛行前点検の中で当たり前に確認する習慣が身につきました。
これらは試験に出てこないため、独学だとつい後回しにしがちです。ですが、実際にトラブルが起きたとき、最後に効いてくるのはこうした事前準備だと実感しました。
一言でまとめると、試験には出ないけれど、現場で安全を守るための知識を教えてもらえた、ということです。
電源操作の「本当の意味」を理解できた
電源のON/OFFには、守るべき順番があります。
私はこれまで、機体システムの接続の都合もあって、
「送信機ON → 機体ON →(飛行)→ 機体OFF → 送信機OFF」
という流れを、正直“なんとなく”でやっていました。そこまで重要だと思っていなかったんです。
でも講師から言われたのが、
「送信機は、絶対に“生きている”状態にしてください」という一言でした。これでハッとしました。
万が一、機体が予期せぬ挙動をしたとき、最後に頼れるのは送信機です。
だからこそ、電源の順番は“なんとなく”で済ませていい話ではないんだ、と。
航空法や審査要領には、こうした運用の細部まで「この順で切りなさい」と具体的に書かれているわけではありません。
法律ばかり追ってきた自分にとっては、正直かなり衝撃でした。
実務経験が豊富な人から学べることは、本当に多いと実感しました。
飛行後点検の“見る場所”が変わった
飛行後点検には「異常な発熱がないか」という項目があります。
とはいえ私はこれまで、機体と送信機を軽く触って終わり……という、かなり簡易的な確認になっていました。
でも講習では、「発熱しやすい場所」を具体的に教えてもらえて、点検の精度が一段上がったと感じています。
点検は、ただ“義務だから何となく”やるものではなく、
「どこを見て、どう判断するか」が重要なんだと再認識しました。
講師レビューで成長スピードが段違い
講師のレビューが、成長を一気に加速させる。これは本当に大きいと感じました。
独学だと、「何が良くて何が悪いのか」が自分では分かりにくいんですよね。
どこをどう直せばいいのかも、手探りになりがちです。
でもプロに見てもらうことで、
「あなたの苦手な箇所はここです」と、ピンポイントで指摘してもらえます。
しかも、講師のお手本をその場で見られて、機体の動きだけでなく、送信機の手元の操作まで確認できます。
だから「真似して覚える」ことができて、結果として成長スピードが段違いでした。
試験特有の「ルール」を理解できた
次に重要なのが、実地試験には“試験ならではのルール”があることです。
私は船の免許も持っているのですが、こういう実地試験って「操縦できればOK」ではないんですよね。
ドローンの試験でも同じで、例えば離陸前と着陸後に、安全確認の“声出し”が必要になります。
普段、声に出さなくても安全確認は行っていると思いますが、この「声出しのルール」を知らないだけで、減点されてしまいます。
このほかにも、飛行中のカメラの向きなど、試験特有のルールがあるため、事前に把握しておく必要があります。
また「飛行前点検」も細かく、
・作動前点検
・地上での作動点検
・作動点検飛行
というように分かれていて、用語の意味や実施タイミング、方法、声出しまで“ルール”が決まっています。
こういったルールを知らないだけで落ちる可能性がある。
だからこそ、ここを一度ちゃんと習えるのは大きいと感じました。
合格後を見据えた練習方法がわかった
最後に、今後の練習方法についてです。
スクールの良さは、試験に受かって終わりではなく、弱点をフィードバックしてもらえることです。
そのおかげで「次に何を練習すべきか」が明確になります。
私の場合は、機体を回転させながら前後左右に移動する練習を課題として教えてもらいました。これからはそこを重点的にやっていこうと思います。
独学だと練習が“なんとなく”になりがちなので、ここはかなり助かりました。
まとめ:迷っているなら通うべき
「スクールに通うか迷っているなら、私は通うことをおすすめします。」
理由はシンプルで、試験対策・操縦スキル・安全意識を、同時に体系立てて学べるからです。
国家資格(技能証明)の講習日数は、経験者なら1日、初心者でも2〜3日程度で終わるスクールが多く、想像より負担は大きくありません。
特に、私のように「独学で飛ばしてきた人」ほど、価値を感じやすいと思います。
10年以上ドローンに関わってきた私でも、「まだ甘かったな」と思う点がいくつもありました。
もし今、スクールに通うか迷っている方は、この記事の内容を判断材料の一つにしてみてください。
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執筆者:
行政書士 中島北斗
ドローンの規制(改正航空法)が始まった2015年当初からドローン申請業務を行っている行政書士が、ドローン法令の遷移を生で感じていたからこそわかる、リアルで正確性な情報を発信いたします。
ドローン許可取得実績は15,000件、相談実績は20,000件、また90校を超えるドローンスクールの顧問をしています。
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