【国家資格で訓練省略】航空局標準マニュアルの改正点を解説(令和7年12月26日版)

令和7年12月26日付で改正された「航空局標準マニュアル02」について、変更点と実務上のポイントを整理します。
今回の改正では、無人航空機操縦者技能証明(いわゆる国家資格)保有者について、一定条件を満たす場合に“操縦練習の一部を省略できる” 旨が明文化されました。

行政書士 中島北斗

本記事では、省略できる範囲/できない範囲、実務上の注意点を行政書士が整理します。あわせて「技能証明はないが飛行経験が10時間以上あるケース」の考え方も、制度運用の情報を踏まえて解説します。

航空局標準マニュアル02とは

航空局標準マニュアルは、国土交通省が公開している「無人航空機の飛行マニュアル」です。
飛行マニュアルとは、安全な飛行のために守るべき事項を整理したルールブックのことです。

飛行許可・承認申請では、この標準マニュアルを指定することで、独自マニュアルの作成や添付の手間を軽減できます。

このうち標準マニュアル02は、包括申請で用いられることが多いマニュアルです。

改正点一覧

今回比較するのは、令和7年3月31日版(旧) と 令和7年12月26日版(新) の航空局標準マニュアル02です。
主な変更点は以下のとおりです。

 主な変更点

  • ①構成が整理された(内容の実質変更なし)
  • ②国家資格(技能証明)保有者の操縦練習の一部省略に関する記載が追加
  • ③その他微修正(誤記修正/項番の変更など)

それでは、順番に解説していきます。

変更点① 構成が整理された

旧マニュアルでは 2-1〜2-6 に分かれていた項目が、新マニュアルでは 2-1の中に集約されました。

変更点② 国家資格(技能証明)保有者の操縦練習の一部省略に関する記載が追加

新マニュアルには以下の一文が追加されました。

(7)無人航空機操縦者技能証明の保有者
現に有効な無人航空機操縦者技能証明(飛行にあたって必要な限定解除を受けたもの。)の保有者は、操縦技量の維持に努めるものとし、その知識及び能力が適切に確保されている場合にあっては、(1)、(2)、(4)及び(5)の操縦練習を省略することができる。

国土交通省「航空局標準マニュアル02」https://www.mlit.go.jp/common/001975920.pdf

つまり、有効な技能証明を持っている人は、知識・能力が確保されている場合、基礎訓練や夜間、目視外飛行などの訓練を省略できるということです。

ただし、注意すべきポイントは、省略可能なのは(1)(2)(4)(5)のみということです。

(3)操縦技量の維持や、(6)物件投下のための基礎練習については、国家資格を保有していても訓練が必要です。

技能証明はないが10時間以上の飛行経験はある場合

ここでよく質問を受けるのが、次のケースです。

技能証明は保有していないものの、すでに無人航空機の種類別で10時間以上の飛行経験がある。かつ、審査要領4-2に定める知識も有している。

この場合、改めて10時間以上の訓練をやり直す必要があるのか――というご相談です。

たしかに、標準マニュアル上は「技能証明保有者」と記載されているため、疑問に思う方も多いと思います。

結論から言うと、当方が国土交通省に照会した範囲では、改めて10時間の訓練を“やり直す”趣旨ではない旨の回答でした。

ただし、それを説明できるよう、飛行記録やフライトログなどは具備資料として残しておく必要があります。

具備資料については、こちらの動画で詳しく解説しています。

変更点③ その他微修正(誤記修正/項番の変更など)

誤記修正

旧マニュアルに記載されていた「3-7」という文言は、そもそも該当する項番が存在していなかったため、誤記として削除されました。

項番の変更

変更点①で項目が集約された影響により、項番の記載が修正されています。なお、内容自体に変更はありません。

まとめ:改正のポイント

今回の改正では、技能証明(国家資格)保有者について、操縦練習の一部を省略できる旨が明文化されました。
また、技能証明がない場合でも、10時間の飛行経験があるケースでは、飛行記録などの裏付け(具備資料)を残しておくことが重要です。

一方で、こうした要件を満たして許可・承認を取得できたとしても、「許可が取れた=何でも自由に飛ばせる」わけではありません。
実際には、許可条件(飛行マニュアル)や安全管理、立入管理措置、場所ごとのルール確認など、飛行前後に確認すべき点が多く残ります。
その結果、「知らずに違反してしまう不安」から飛行を躊躇してしまう方も少なくありません。

許可を取得しても注意が必要!

ドローンの許可承認を取得した後も、立入管理措置、飛行マニュアルによる制限、小型無人機等飛行禁止法、条例、民法など意外と多くの注意事項が存在します。

このような事項を知らなかったことにより「法令違反をしてしまう可能性」もありますが、逆に全貌がわからず「飛行を躊躇してしまう」方も多いかと思います。

そのようなことがないよう当社では、何ができて、何ができないのかをしっかり伝え、法律の範囲内で最大限ドローンを活用できるよう申請代行を行なっています。

また許可取得後の不明点も解決できるように、包括申請をご依頼いただきましたお客様には無償付帯行政書士顧問サービスが付いてきます!

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執筆者:
行政書士 中島北斗

ドローンの規制(改正航空法)が始まった2015年当初からドローン申請業務を行っている行政書士が、ドローン法令の遷移を生で感じていたからこそわかる、リアルで正確性な情報を発信いたします。
ドローン許可取得実績は15,000件、相談実績は20,000件、また90校を超えるドローンスクールの顧問をしています。

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