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⑦申請書の作成(パート3)

ここでは「機体」や「操縦者」、「安全対策」について記載します。
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機体選択

先程、登録した機体を選択します。
許可承認の種類により追加基準がありますので、各項目に該当するよう詳細を入力します。
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高度150m以上、空港周辺の追加基準

航空機からの視認をできるだけ容易にすることが必要となります。

【確認した飛行形態の区分Aの記載がある場合】
条件としては大きく分けて、以下の2つに分類されます。

・灯火を装備している。
・認識しやすい塗色を行っている。

 
【確認した飛行形態の区分Aの記載がない場合】
加えて、上記条件を満たしていることを写真で説明します。

人口集中地区、30m接近飛行の追加基準

物件に接触した際の危害を軽減する構造を有することが必要となります。

【確認した飛行形態の区分C、C1の記載がある場合】
条件としては大きく分けて、以下の2つに分類されます。

・プロペラガードを有している。
・有していない場合はそれを補うための安全対策をする。

「プロペラガードを装備して飛行させる。」を選択した場合は、取り外すことができません。
実務上、プロペラガードを装備させると、風などの影響を受けやすくなり、飛行性能に影響を及ぼす恐れがあるため、注意が必要です。

 
【確認した飛行形態の区分C、C1の記載がない場合】
加えて、上記条件を満たしていることを写真で説明します。

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※赤枠の「参照」をクリックすると写真を添付することが出来ます。

夜間飛行の追加基準

無人航空機の姿勢及び方向が正確に視認できるよう灯火を有していることが必要となります。
ただし、灯火を有していない場合であっても、飛行範囲が照明等で十分照らされている場合は基準を満たしているとみなされます。

【確認した飛行形態の区分Bの記載がある場合】

・灯火を装備している。

 
【確認した飛行形態の区分Bの記載がない場合、灯火を装備していない場合】

・灯火を装備している。
・灯火を装備していないが、無人航空機の飛行範囲が照明等で十分照らされている。

上記条件を満たしていることを写真で説明します。

目視外飛行の追加基準

 
【確認した飛行形態の区分E2の記載がある場合】
大きく分けて、以下の2つに分類されます。

・DJIの自動操縦システム「GS PRO」を利用する。(iPadを持っている場合のみ利用可能)
・自動操縦システムは利用しないが別の対策をとる。

「GS PRO」とはDJIが公式で出しているアプリケーションです。「DJI GO」とは異なるもので、「DJI GO」は自動操縦システムとして認められておりません。
また「GS PRO」は現在「iPad」のみで利用できるもので、「iPhone」や「Androidスマートフォン」では利用することができません。
せっかく許可を取得したのに、思わぬ法令違反をしてしまわないよう注意しましょう。

GS PRO DJI GO (DJI GO 4)
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国交省が認定している自動操縦システム 自動操縦システムではない(審査要領上)
対応デバイス:iPad Air、Air 2、Mini 2、Mini 3、Mini 4、iPad Pro(Android,iPhoneには現在対応していません。) 対応デバイス:多くのスマートフォン・タブレット(Android,ios)
利用者数:少 利用者数:多
「確認した飛行形態の区分E2の記載がある場合」かつ「DJI GOを利用せず、必ずGS PROを利用する場合」は「メーカ指定の自動操縦システム及び純正のカメラを装備している」にチェック可能。 「確認した飛行形態の区分E2の記載がある場合」でも、「DJI GOを利用する場合」は「メーカ指定の自動操縦システム及び純正のカメラを装備している」にチェック不可

「GS PRO」と「DJI GO」は似ていますが、審査要領上は全く別の取り扱いとなっております。
「GS PROを利用する」にチェックをしてしまうと「DJI GO」では目視外飛行ができなくなってしまいます。
多くの方は「DJI GO」を利用されているかと思いますので、ご注意ください。

 
【確認した飛行形態の区分E2の記載がない場合】
【「GS PRO」を利用できない場合(iPadを持っていない場合)】
【「GS PRO」も「DJI GO」も利用する場合】

上記の場合は、以下の資料を添付した上で、別途安全対策が必要となります。

・機体にカメラ等が設置されていることを確認できる写真。
・カメラから映像がプロポの画像やPC等に表示されていることを確認できる写真。
・機体の位置や異常の有無等がPC等に表示されることを確認できる写真。
・電波等の不具合発生時に危機回避できる機能等が作動することを確認できる写真。

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当事務所では「GS PRO」「DJI GO」どちらも利用できるよう申請をしています!

危険物輸送の追加基準

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危険物の輸送に適した装備が備えられていることが必要となります。
適した装備として以下の条件を満たす必要があります。

・危険物を入れた容器は不用意に脱落する恐れがないこと
・危険物に対する耐性を有していること。

上記を満たしていることを「テキスト」と「写真」で証明します。

物件投下の追加基準

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不用意に物件等を投下する機構でないことが必要となります。
そのため以下の条件を満たす必要があります。

・スイッチ等により物件を投下する機能を有していること
・不用意に物件を投下しない構造を有していること

上記を満たしていることを「テキスト」と「写真」で証明します。

操縦者選択

先程、登録した操縦者情報を選択し、申請書に登録します。

基準に適合していない項目がある場合

基準に適合していない項目がある場合は、代替的な安全対策等を記載します。

・10時間飛行経歴や能力を有していない場合
・飛行形態(夜間飛行、目視外飛行、物件投下)に応じた実績がない場合

それぞれ別々に安全対策を記載する必要があります。
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飛行マニュアル選択

ドローンの許可申請には、安全な飛行のためのマニュアルが必要となります。
このとき、国交省の公開している航空局標準マニュアルを使用することも可能ですが、あくまでも標準的なマニュアルであるため飛行場所や飛行方法が制限されてしまいます。しっかりと読み法令を遵守しましょう。

航空局標準マニュアル

・場所を特定した申請で利用できるマニュアル
【平成30年2月1日版】国土交通省航空局標準マニュアル①

・場所を特定しない申請のうち「人口集中地区、夜間飛行、目視外飛行、30m接近飛行、危険物輸送、物件投下」で利用できるマニュアル
【平成30年2月1日版】国土交通省航空局標準マニュアル②

「航空局標準マニュアルを使用」を選択した場合

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上記画像のように「航空局標準マニュアルを使用」を選択した場合は以下の場所・方法では飛行させることができません。

航空局標準マニュアルでは飛ばせない場所・飛行方法

×第三者の往来が多い場所、学校や病院

航空局標準マニュアルでは、第三者の往来が多い場所や学校、病院等の不特定多数の人が集まる場所の上空やその付近での飛行を禁止しています。
そのため標準マニュアルでは「運動会・学校グラウンドでの人文字の空撮」や「プロモーションのための学校・病院の空撮」等に対応できません。
また「その付近では飛行をしない」とも記載もあり、実際の飛行場所が学校や病院でなくても、付近に存在する場合は飛行ができません。(例:学校近くの住宅地での空撮など)
加えて、禁止されている飛行場所は、学校や病院だけでなく「第三者の往来が多い場所」と抽象的にも記載されているため、人通りのある場所での飛行ではそこが「第三者の往来が多い場所」に該当しないか注意が必要です。(例:駅前や観光地など)
上記のような場所、その付近で飛行する可能性がある場合は、独自マニュアルを作成する必要があります。
根拠:標準マニュアル 3-1(9項目)

×高圧線、変電所、電波塔、無線施設

航空局標準マニュアルでは、高圧線、変電所、電波塔及び無線施設等の上空やその付近での飛行を禁止しています。
理由は電波障害等により操縦不能になることが懸念されるためです。
そのため「ソーラーパネルの測量・点検」「発電所付近での空撮」「送電線の点検」などで上記に該当する場合は、飛行ができません。
また「その付近では飛行をしない」とも記載もあり、被写体が高圧線や変電所等でなくても、付近に存在する場合は飛行ができません。(例:高圧線が通っている山間部での空撮など)
特に「高圧線」は住宅地・山間部など場所を問わず設置されているので、標準マニュアルでは高圧線が原因で飛行できないケースが多々あります。(例:建設現場の付近に高圧線が通っており進捗状況を空撮できなかった)
上記のような場所、その付近で飛行する可能性がある場合は、独自マニュアルを作成する必要があります。
根拠:標準マニュアル 3-1(11項目)

×高速道路、交通量が多い一般道、鉄道の上空

航空局標準マニュアルでは、高速道路、交通量が多い一般道、鉄道の上空やその付近での飛行を禁止しています。
理由は万が一ドローンが落下した場合、交通に重大な影響が及び、非常に危険な事態に陥ることも想定されるからです。
また「その付近では飛行をしない」とも記載もあり、実際の飛行場所がその上空でなくても、付近に存在する場合は飛行ができません。
上記のような場所、その付近で飛行する可能性がある場合は、独自マニュアルを作成する必要があります。
根拠:標準マニュアル 3-1(10項目)

×人口集中地区×夜間飛行

航空局標準マニュアルでは、人口集中地区での夜間飛行を禁止しています。
たとえ「人口集中地区の許可」と「夜間飛行の承認」の両方を取得したとしても、この組み合わせで飛行させることはできません。
そのため、標準マニュアルでは「夜景撮影のため人口集中地区から空撮する」等のことはできません。
また港や海岸であっても人口集中地区に該当しているケースがありますので、そのような場所では夜間飛行を行うことはできません。
(例1:海岸と港が人口集中地区(地理院地図が開きます))
(例2:海岸と港が人口集中地区(地理院地図が開きます))
人口集中地区で夜間飛行を行う場合は、独自マニュアルを作成する必要があります。
根拠:標準マニュアル 3-1(16項目)

×人口集中地区×目視外飛行

航空局標準マニュアルでは、人口集中地区での目視外飛行を禁止しています。
たとえ「人口集中地区の許可」と「目視外飛行の承認」の両方を取得したとしても、この組み合わせで飛行させることはできません。
航空法では「目視により常時監視して飛行させること」と定められており、原則、一瞬でもドローンから目を離す場合は、目視外飛行となります。(現時点で安全な飛行に必要な瞬間的なモニター確認は目視外飛行から除かれます。詳しくはこちら)
つまり、標準マニュアルを使用した場合、人口集中地区では操縦者はモニター映像を見ることができません。(この場合は補助者がモニター映像などを確認することとなります)
ただ、空撮・点検を行う場合は操縦者がカメラ映像を確認しながら飛行するケースが多いかと思います。
人口集中地区で目視外飛行を行う場合、つまり、人口集中地区で操縦者がモニターを確認しつつ飛行する場合は、独自マニュアルを作成する必要があります。
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例外:安全な飛行に必要な瞬間的なモニター確認は除かれます。詳しくはこちら
根拠:航空法第百三十二条の二の二(目視による常時監視について)
根拠:標準マニュアル 3-1(17項目)

×夜間の目視外飛行

航空局標準マニュアルでは、夜間における目視外飛行を禁止しています。
たとえ「夜間飛行の承認」と「目視外飛行の承認」の両方を取得したとしても、この組み合わせで飛行させることはできません。
夜間に目視外飛行を行う場合は、独自マニュアルを作成する必要があります。
根拠:標準マニュアル 3-1(18項目)

×風速5m/s以上の状態下での飛行

航空局標準マニュアルでは、風速5m/s以上の状態での飛行を禁止しています。
そのため、たとえ機体性能上、風速5m/s以上の飛行が可能であっても、航空局標準マニュアルを利用した場合は、飛行させることができません。
風速は実地で確認する必要がありますので、飛行場所に到着しても飛ばせないというケースがあります。
風速5m/s以上で飛行する可能性がある場合は独自マニュアルを作成する必要があります。
根拠:標準マニュアル 3-1(2項目)

×風速5m/s以上の突風が生じた場合の飛行

航空局標準マニュアルでは、風速5m/s以上の突風が発生した場合は飛行を中止することと定めています。
そのため「平均的な風速が5m/s未満」であっても、「風速5m/s以上の突風」が発生した場合は、飛行を中止しなければいけません。
空撮などの撮影日が限られている場合は、気象によって飛行ができない事態が生じてしまう可能性がありますので、上記事態が発生した場合であっても飛行を行う必要がある場合は独自マニュアルを作成する必要があります。
根拠:標準マニュアル 2-8(3)

×夜間飛行での「飛行高度と同じ距離の半径内」に第三者が存在する飛行

航空局標準マニュアルは、夜間飛行を行う際の体制として「飛行高度と同じ距離の半径の範囲内に第三者が存在しない状況でのみ飛行を実施する。」と定めています。
例えば高度50m飛行させる場合は、ドローンの真下の地点を中心に半径50m(直径100m)の範囲を第三者立入禁止区画にしなければいけません。高度100mで飛行する場合は、半径100m(直径200m)が立入禁止区画となります。
ドローンを中心に半径○○mではありませんので、注意しましょう。
標準マニュアルを使用した場合で、立入禁止区画となる半径内に住宅や道路がある場合は、立入規制や通行止めを行う必要があるため、現実的ではありません。
そのため、航空局標準マニュアルを使用した許可承認では、住宅地・道路付近での夜間飛行はかなり難しくなります。
立入規制や通行止めを行うことができず、立入禁止区画とすべき半径内に第三者が存在した状況で飛行を行う可能性がある場合は、独自マニュアルを作成する必要があります。
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根拠:標準マニュアル 3-3(2項目)

×人、物件との距離が30m以上確保できない離発着場所での飛行

航空局標準マニュアルは、「人又は物件との距離が30m以上確保できる離発着場所を選定すること」と定めています。つまりドローンの「離着陸時」は、ドローンの周囲30mの範囲内に、人や物件が一切存在しないことが飛行の条件となります。
この項目は、たとえ「30m接近飛行の承認」を取得していた場合も遵守しなければいけません。(東京航空局保安部運用課、大阪航空局保安部運用課に確認済み)
そのため、航空局標準マニュアルを使用した許可承認では、人や物件が存在しない半径30m(直径60m)以上の離着陸場所が必要となります。(物件には電柱なども含まれます)
上記より住宅が密集している場所や道路付近での飛行は、かなり難しくなります。
半径30m(直径60m)の範囲内に人や物件が存在する状況で飛行を行う可能性が場合は、独自マニュアルを作成する必要があります。
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根拠:標準マニュアル 3-1(14項目)

以前、国交省の審査官の方とお話をさせていただいた際、「航空局標準マニュアル」では上記のように飛行場所・飛行形態がかなり制限されるため、実際問題「航空局標準マニュアル」を使用した包括申請で許可を取得しても、あまり飛ばせないとおっしゃっておりました。様々な飛行を行う場合は、独自マニュアルを作成することをおすすめします。

 

上記飛行場所・方法で飛ばすためには…

各項目に対して、個別に安全対策計画を作成した独自マニュアルを利用することで、上記禁止されている飛行場所・飛行方法でフライトすることが可能となります。
当事務所では、お客様に合わせた独自マニュアルを無料で作成しているため、「第三者の往来の多い場所」「高圧線付近」「人口集中地区×夜間飛行」「風速5m以上の飛行」など、上記飛行場所・方法でのフライトが可能です!
初めて申請される方や飛行経験が浅い方でも独自マニュアルが利用ができるようサポートしておりますので、お気軽にお申し付けください!

 

まとめ

以上、申請書の作成(パート3)でした。ここのポイントは「機体の追加基準」と「飛行マニュアル」です。
航空局の標準マニュアルを利用する場合は、かなり飛行場所・形態が制限されてしまうので、実はあまり実用的ではございません。
飛行マニュアルの詳細はこちらをご参考下さい!

   

いかがでしょうか。申請書作成のパート4です。