ドローンの許可申請の全体像を把握しておくと、許可取得をスムーズに行うことができます。
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行政書士 中島
この記事では、ドローンの許可取得を考えている人に向けて、「必要な許可」「許可取得までの流れ」「申請書の作成方法」「許可取得後に必要な手続き」などを解説いたします。この記事を読めば、ドローンの許可申請が自分でできるようになります!
自分で申請する場合の注意点を以下にまとめたので合わせてご確認ください。
1.許可が必要かチェック
飛行場所や飛行方法が規制されているかをチェックします。
<飛行場所の規制>
<飛行方法の規制>
【調べ方】ドローンを飛ばせる場所は?許可の要否を行政書士が解説!
いずれにも該当しない場合も注意が必要
上記、いずれにも該当しない場合は、航空法上の許可は不要です。
しかしながら、小型無人機等飛行禁止法や条例など、ドローン関連法令で規制されている可能性がありますので、注意しましょう。
2.機体登録を行う
2022/6/20より改正航空法が施行され、100g以上のドローンには、機体登録が義務付けられました。
許可の条件として、原則「機体登録が完了していること」が必要となりますので、まだ機体登録が完了していない方は、手続きを行いましょう。
100g未満ドローンも許可が必要なケースとは?知らずに違反しないために
3.操縦者要件を満たす
許可承認が必要な場合は、国土交通省に申請書を提出することとなりますが、その前に「操縦者に関する要件」を満たすことが必要です。
満たしていない場合は、申請をすることができませんので、ご注意ください。
※別途安全対策や条件を付すことで許可が下りるケースはありますが、条件が厳しいため現実的ではありません
審査要領に記載がある具体的な要件は、大きく分けると以下の3点です。
詳しい内容や、操縦者要件を満たせない場合の例外措置の事例を、以下の記事にまとめています。
4.申請書を作成する
操縦者要件を満たすことができましたら、申請書を作成します。
作成の方法は、「【オンライン申請】DIPS2.0(ドローン情報基盤システム)」と「【紙での申請】Wordを利用する方法」のどちらかを選択できます。
包括申請の場合でも個別申請の場合でも申請様式は同様です。
「個別申請」と「包括申請」の違いとは?メリットデメリットを解説
DIPS2.0 オンライン申請の場合
できるだけ詳細に説明するため、実際の画面を交えながら各手順ごとに作成方法をまとめています。
以下の手順で作成を行なってください。
下準備
申請書の作成
STEP1:簡易カテゴリー判定を行う
STEP2:飛行目的や立入管理措置などの「飛行概要」の入力を行う
STEP3:飛行場所や申請先などの「飛行詳細」の入力を行う
STEP4:「機体・操縦者概要」の入力を行う
STEP5:保険や緊急連絡先など「その他詳細情報」の入力を行う
紙媒体(word)で申請する場合
必要書類や具体的な記載方法、ポイントについて各手順ごとに作成方法まとめています。
以下の手順で作成を行なってください。
申請書の作成
申請書作成方法まとめ(紙媒体)
- 【STEP1】申請先、飛行経路、飛行場所、飛行日時の書き方を解説
- 【STEP2】別添資料1の飛行経路の書き方
- 【STEP3】無人航空機の製造者、名称、重量等の書き方
- 【STEP4】無人航空機の機能・性能に関する基準適合確認書
- 【STEP5】無人航空機の運用限界等の書き方
- 【STEP6】無人航空機の追加基準への適合性の書き方
- 【STEP7】無人航空機を飛行させる者一覧
- 【STEP8】無人航空機を飛行させる者に関する飛行経歴・知識・能力確認書
- 【STEP9】無人航空機を飛行させる者の追加基準への適合性の書き方
5.申請書の提出
DIPS2.0 オンライン申請の場合
ドローン情報基盤システム(DIPS)から申請書を提出すると、そのまま確認作業に回されるため別途申請作業は必要ありません。
紙媒体(word)で申請する場合
郵送をする前に、担当者にメールで申請書(PDF)を送り、確認してもらいます。
必ずといっていいほど、修正を求められるので、いきなり申請書を郵送すると、再郵送が必要となってしまいます。
6.補正対応
申請書に不備があれば、国交省より補正指示が届きます。
初めて申請する方で、補正なしで通るケースはほとんどありません。
※DIPS2.0のシステムが親切ではないのも理由の一つです。
補正の内容に従い、申請書の修正を行う形となります。
なお、不備のある申請が多いため、国交省から注意喚起が出ております。
航空法の知識がないと判断されないように航空法、審査要領などにはしっかりと目を通しましょう。
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7.許可書の発行
DIPS2.0 オンライン申請の場合
ドローン情報基盤システム(DIPS)を利用して申請した場合は、申請書の郵送の必要はありません。
ただ紙の許可書を求める場合は、返信用封用を郵送する必要があります。
(電子許可書の場合、国交省の印影が表示されません。)
紙媒体(word)で申請した場合
担当官の確認が終わり、問題がなければ、国土交通省本省運航安全課や各空港事務所に申請書を郵送します。
許可書の原本は郵送で返送されるため、返信用封筒も同封しましょう。
簡易書留で送るため、合計で1000円程掛かります。
<内訳>
申請書原本用封筒:切手代140円~250円、簡易書留分310円
返信用封筒:切手代140円、簡易書留分310円
<合計:1010円>
※当事務所にご依頼頂けた場合は、郵送に掛かる費用は当方が負担します。
8.許可取得後も「飛行計画の通報」と「飛行日誌の作成」が必要
ドローンの飛行は、許可を取得して終わりではありません。
許可取得後には、以下のことも忘れずに対応しましょう。
【罰則あり】飛行前の「飛行計画の通報」「日常点検記録の作成」
ドローンを飛行させる前には、DIPS2.0にに飛行計画を通報する必要があります。
飛行計画を通報の方法は、記事を参考にしてください!
また飛行の直前には「飛行日誌-様式2日常点検記録」も作成する必要があります。
飛行日誌については以下の記事を参照ください。
【罰則あり】飛行後には「飛行記録の作成」
飛行記録とは、飛行日誌様式1にあたる、飛行日時や飛行機体、飛行地図などをフライト案件ごとに記録したものです。
飛行日誌については以下の記事を参照ください。
まとめ
以上、ざっくりとした流れですが、山場は「操縦者要件を満たすこと」と「申請書を作成すること」ではないでしょうか。
また、申請先も、飛行場所や許可の種類によって異なるため、注意が必要です。
許可を取得しても注意が必要!
ドローンの許可承認を取得した場合であっても、意外と多くの注意事項が存在します。
わかりやすい項目ですと「補助者の配置規定」「プロペラガードの装備規定」などですが、細かい項目にも触れると「人口集中地区での夜間飛行」なども禁止されていることがわかります。
その他にも「禁止されている飛行場所・飛行方法・許可の組み合わせ」、「飛行可能風速の規定」など航空法、審査要領などを隅々まで確認しなければわからない項目も数多く存在します。
このような事項を知らなかったことにより航空法を犯してしまう可能性もありますが、逆に全貌がわからず飛行を躊躇してしまう方も多いかと思います。
そのようなことがないよう当事務所では、何ができて、何ができないのかをしっかり伝え、法律の範囲内で最大限ドローンを活用できるよう申請代行を行なっています。
申請時のデータを一式お渡ししているため、1年目はしっかりとした知識・申請書で許可を取得し、2年目以降はご自分で申請される方もいらっしゃいます!
料金やサービス内容についてはこちらから!
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執筆者:
行政書士 中島北斗
ドローンの規制(改正航空法)が始まった2015年当初からドローン申請業務を行っている行政書士が、ドローン法令の遷移を生で感じていたからこそわかる、リアルで正確性な情報を発信いたします。
ドローン許可取得実績は9,000件、相談実績は11,000件、また50校を超えるドローンスクールの顧問をしています。
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